「空気を読む」ことはいいことなのか?
新潟で活動しているホームページクリエイターの山後です。
今日は「空気を読む」ことについて、考えてみようと思います。
いつ頃からか、「空気を読む」っていう言葉が普通に使われるようになりましたよね。
何となくお笑いから広がっていったように感じていますが、出所については調べていません。
もし出所を知っている人がいたら、メールでもFacebookでもいいので教えてください。
・MAIL:sango.masaki@gmail,com
さて、話を戻します。
最近、「職人ギルド」っていうサイトを始めたのは、このブログでもお話しさせていただいたと思います。
インタビューのときに、いろいろと突っ込んだ質問をさせていただく場合があるんですけど、インタビューをやりながら考えることがあるんです。
え?
何をかって?
「空気を読むことって、必要なんだろうか?」っていうことです。
ということで、ちょっと思ったことを書いてみたいと思います。
「空気を読む」って何?
そもそも、「空気を読む」って何でしょう?
人がいろいろいる状態で、場を乱さないってことなんですか?
ここまで書いて気になったので、ちょっと調べてみました。
コトバンクを調べたら、次のように解説されていました。
空気を読む:その場の雰囲気から状況を推察する。特に、その場で自分が何をすべきか、すべきでないかや、相手のして欲しいこと、して欲しくないことを憶測して判断する。
なるほど。
日本人が大切にしている「察する」っていうコトですね。
私は性格的に、全体を見回して全体の流れがいいように調整することが多いので、まさに「空気を読む」ことを自然とやっていると思います。
「空気読めるんだったらいいじゃん!!」ってなりそうですが、私の場合、あえて状況を乱すこともあります。
特に長時間にわたる打ち合わせをやっているときなど、これが顕著に出ます。
「あとひとつ決まったら、打ち合わせが終わる」とか「残り時間を考えて・・・」みたいなときってありますよね。
そういうときって、何となくみんなで同調して、曖昧にしたり、役を押し付けたりしてしまいがちです。
まったくの第3者がこの部分だけを切り取って見たとき、「それってどうなの?」って思いませんか?
「えっ!?ここまでがんばってきて、そこ妥協するの?」とか「こんなのでいいの?」って思うんじゃないですか?
確かに打ち合わせをしている人は長時間頭を使っているので、疲れているかもしれません。
でも、それが妥協していいっていう説明にはならないと思います。
なので、私はそういうときには、打ち合わせの根本の話をしたり、落ち着きそうになった話をひっくり返したりします。
もしかすると、空気を読んだ上で、あえて空気を読めないように振舞っているのかもしれません。
今は死語ですが、「KY」っていう略語ありましたよね?
空気を読めない人の総称です。
一方で「AKY」っていう略語もあります。
あえて空気読まない。
サラリーマン時代、「AKY」を多用していた頃がありました。
多用してって言っても、上司がよく使っていただけなんですけどね。
全体の流れを把握した上で、あえてその場の空気をぶっ壊す方に進める。
これって意外と難しいし、怖いことなんです。
だって下手すると、相手に喧嘩を売りかねないんですから。
でも、そうすることでよくなることだってあります。
そのことについて、もう少し考えて見ましょう。
時には空気を読まない方がいいときがある
予定調和で終わるときってありますよね?
戦隊ヒーロー番組などを考えるとわかりやすいと思います。
戦隊ヒーローものの番組だと、番組を観なくてもやっていることは説明できます。
だって、変わってないんですもん。
万が一、戦隊ヒーローの番組を観たことがない人がいるかもしれないので、一応説明しておきます。
「世の中にはいい人と悪い人がいます。
悪い人が一般の人々に迷惑をかけてしまうので、いい人たちが立ち上がり、悪い人たちと戦って悪い人たちをやっつけます。
ただ、悪い人たちは力が強かったり特殊能力があったりするので、仲間と協力したり、あるいは新たに仲間に入れたりして、成長しながら悪い人たちをやっつけます。」
王道パターンです。
細かなストーリーを突っ込むとキリがないのでやめますが、「1分で戦隊ヒーローの構成について説明しなさい」って言ったらこうなりますよね。
別にこれは悪いわけではありません。
視聴率が取れているわけですから、むしろいいことなんだと思います。
でも、それが日常生活やビジネスの世界において常に正しいのかというとそうではありません。
先ほどの章でも説明しましたが、長時間の打ち合わせなどで疲れてくると顕著に出ます。
「みんな暗黙の了解で蓋をしてた話題なんだから、そこに手を出すな!」って思うときってないですか?
私はよくあります。
っていうか、意図的に自分から手を出すことがあります。
だって、「暗黙の了解で蓋をしている」っていうことは、みんなが触れられたくない場所だから。
そこを解決しないと先に進めないことってよくあります。
解決しないで進んだら、結局それがネックになって、前よりも大変になってしまったっていう経験もたくさんあります。
みんなが「あれが危ない」って思ってるんだったら、疲れていようがなんだろうが、その段階で解決しようとっていうことです。
これは、いろんな失敗を繰り返してきたからこそ言えるのかもしれません。
「AKY」っていう言葉を上司が多用していた時期は、その人が40歳前後の頃です。
つまり、今の私とそんなに変わらない年齢です。
20代のときはわからなかったことも、今となってはわかることがたくさんあります。
協調性を重んじているだけでは、うまくいかないんです。
だから、痛いところかもしれませんが、違和感があるならどんどん空気をぶっ壊してしまいましょう。
空気を読むのとマナーは別物
空気を読むスペシャリストとして何か職業を挙げるとしたら、私はお笑い芸人さんを挙げます。
バラエティ番組で、シリアスな部分であればトーンや声のボリュームを落としたり、はっちゃけた方がいい場面ではバカみたいに騒いだりします。
嫌われ芸人として、キングコングの西野亮廣さんがいますよね?
お笑い芸人さんでもないスタッフさんが西野さんをいじったら、怒って帰っちゃったっていうエピソードもありますが、それって明らかに空気読めてないですよね。
このスタッフさんはこれがおもしろいって思ったかもしれませんが、笑ってくれる人がいなくて拾ってくれる人がいるわけでもない状況でいじっても、何もいいことはありません。
何よりも、失礼です。
テレビ番組だったかYoutubeだったか忘れましたが、キングコングの西野さんは「いじってくれて、拾ってくれるっていう信頼感があるから、いじられている」って言っていました。
そうなんです。
信頼関係なんです。
空気を読んだつもりになって、人をいじったり、場をぶっ壊しにかかるのって実は危険なことです。
だって、そこには信頼関係がないから。
じゃあ、信頼関係がない中で場をぶっ壊すにはどうしたらいいでしょうか?
これは個人的な意見ですが、「マナーを守る」ということなんだと思います。
例えば、「会議に呼ばれた」とします。
会議に呼ばれたからには、発言権があります。
参加して、「こうした方がいい」とか「これには賛成できない」と意見することができます。
意見するっていうことは、YesかNoっていう判断をするだけではないんです。
違和感があったら伝えるべき。
黙っていることが良いということでもないし、自分の意見を通すためにしゃべり続けているのが良いということでもありません。
「みんなも感じていると思うけど、これっておかしいよね?」
「私はこれがおかしいと思うけど、みなさんどう思いますか?」
「何が答えかわからないけど、これについてもう少し考えてみない?」
これって、違和感を伝えているだけで、何かを肯定しているわけでも否定しているわけでもありません。
もし、自分だけ違和感があってこの発言をしたら、説明が上手な人が説明してくれるんで大丈夫です。
みんなが違和感を感じていたら、それが議論の対象となります。
空気を読む/読まないっていう話をすると、「文句を言えば良い」とか、「反対すれば良い」って考える人がいるんですけど、大切にしなければいけないのはTPOです。
TPOやマナーを意識して、信頼関係を大切にして自分の意見を伝えるようにしましょう。
私が実践していること
もともと空気が読める(と思っている)ので、「あえて空気を読まない」ことについて私が実践していることについてお話しします。
やっていることはいたってシンプルです。
それは、「違和感があったら口にする」ということです。
これは良いと思う
これは気に入らない
ここまでは理解できるけど、ここからがわからない
違和感があれば、結構ツッコミます。
私の友人知人の中には、「山後ってめんどくさいヤツ」って思っている人もいるかもしれませんが、許してね。
これからも仲良くして下さい。
違和感が解消されれば、議論も活性化していきます。
議論が活性化すれば、クリエイティブな意見が出てきます。
そうすることで、より良いものができます。
そういうことを信じているので、私は「違和感があったら口にする」ということを心がけています。
終わりに
いかがでしたでしょうか?
久しぶりにゴールに落ち着いた感じのブログになりました。
いやー、よかったよかった。
別に「空気を読む」ことが悪いことだとは思っていません。
むしろいいことだと思います。
でも、協調性だけではいいものは産まれません。
マナーを守って、違和感があったら口にするのは全然OKです。
「ちょっと気まずいかな」って思っても、意見するように心がけてみましょう。
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